club arch
club arch
Night club
Osaka, Japan / 2025.03
276.4m2
Photographer: Daisuke Shima
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競合の多い大阪・北新地という高級歓楽街で、どのようにすればゲストにお店の印象を残せるのか、覚えていただけるのか?
ゲストに対してストレートで素直で、より強い印象を残すために、店名である「club arch」の“アーチ”からデザインの着想を得ました。
まず、エレベーターが開いた瞬間、アーチ型のパンチングメタルがゲストを出迎え、メインホールへと続く回廊がワクワク感を増幅させます。
左右のホールに挟まれたメインアプローチにも、アーチを連想させるパンチングメタルを施し、エントランスとの繋がりを持たせました。このアプローチは、時にはキャストが歩くランウェイとなり、パンチングの穴からシルエットが見え隠れすることで期待感を煽ります。
ホール壁面には、三角アーチ形状のパンチングメタルの柱が整然と並んでいます。
パンチングメタルは、一般的には建築用の内外装材で、いわば男性的というか、ハードで硬くて冷たい印象。そのような素材に真鍮色をまとわせて使用することで、逆にキャストを柔らかく華やかに魅せ、引き立たせることができると考えました。また、間接照明の効果も相まって、より艶やかでエレガントな空気を作り出します。
そして実は、パンチングの穴に1カ所だけハートマークが隠れています。お酒の酔いがまわる前に、探してみるのも面白いかもしれません。
一部壁面には、黒・グレー・シルバーが混在した特殊塗装を施しています。これは、パンチングメタルそのものが、決まったサイズの穴の配列でできているがゆえに、空間が綺麗な印象にだけ偏ってしまうのを懸念し、空間に幅を持たせるため、有機的な模様を描いています。その模様は「男性のお誘いを煙に巻く」という〝煙〟のイメージをあらわしています。
2部屋あるVIPルームは、それぞれ違った曲線(アーチ)を用いたオブジェを連続的に配置することにより、ダイナミックで華やかな空間を演出しています。
随所に楽しんでいただきたいという思いを詰め込んだ、洗練された大人の空間で、非日常の時間を是非味わってみて下さい。